オーガニックコットンが世界を変える。1

メイド・イン・アースではオーガニックコットン本来の質感や風合いを大切に、天然のやさしさを丸ごと製品化してお客様に届けています。そもそもオーガニックコットンと普通のコットン製品の違いとは? コットンはどのように生産されてい […]

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メイド・イン・アースではオーガニックコットン本来の質感や風合いを大切に、天然のやさしさを丸ごと製品化してお客様に届けています。そもそもオーガニックコットンと普通のコットン製品の違いとは? コットンはどのように生産されているの?
チーム・オースリー代表取締役・前田剛によるオーガニックコットンのお話、今回は驚くべきコットン生産の実態と、変わりつつあるコットン生産環境について。

(聞き手・文/キタハラマドカ@メイド・イン・アースPRESS担当)

(第1話のリンクはコチラ →◎子どもの笑顔に関わる仕事がしたい……そこが原点。
(第2話のリンクはコチラ →●ものづくりへの想い、伝えたい!

●大量の農薬、殺虫剤が使われているコットン

——オーガニックコットンの一般的な定義とはどのようなものなのでしょう。

前田剛: 端的に言えば、3年以上化学農薬・化学物質が使われていない健康な土壌で、化学農薬や化学肥料を使用せずに有機肥料のみで栽培されたコットンであることが、第三者認証機関によって認証されたもの、ということになります。メイド・イン・アースの製品に使用しているコットンはすべて、世界の公的な認証機関から認証されたオーガニックコットン(無農薬有機栽培綿)です。

——そもそも、コットンはどのように栽培されるものなのですか?

前田剛: 国や地域によって異なりますが、春に種まき、夏に開花し秋に結実、晩秋から初冬にかけて綿がはじけて収穫というプロセスをたどります。

メイド・イン・アース代表・前田剛。ホーム・ルーム自由が丘にて

オーガニックコットンは化学農薬・化学肥料を使わないのでシンプルに栽培できるのですが、一般のコットンの場合は、まず土壌改良剤や化学肥料で土をつくることから始まります。種まき後も発育促進剤や病害虫を殺すための殺虫剤や、除草剤が随時使われ、その中には発がん物質が含まれているものもあります。また、収穫期には枯れ葉剤を散布することもあります。枯れ葉剤は除草剤の一種で、ベトナム戦争で兵器として使われたほど毒性が強く、人体への影響が甚大です。

——なぜ枯れ葉剤をまくのでしょうか?

前田剛: コットンは収穫期になると、上から順に実がはじけていって綿がむき出しになります。手摘みの場合ははじけたものから随時収穫していくので枯葉剤散布を行わないことが多いのですが、大量生産の場合機械で一気に刈り取るので、コットンの実が全部はじけてから枯葉剤を散布して刈り取るほうが都合がいいですし、青々とした葉っぱが機械にからまってしまうことも防げます。

ーー遺伝子組み換えの種は使われているのですか?

前田剛: オーガニックコットンの場合は遺伝子組み換え種子は使いません。今、私たちが食べるものにも徐々に遺伝子組み換え作物が浸透してきていますが、コットンは食用ではないので遺伝子組み換え種子の割合が増加していると聞きます。例えば、殺虫成分の遺伝子が組み込まれたBTコットンなどが増えてきているようですが、このような種子が周囲の植生と交配すると、自然界には存在し得ない種が自生し、生態系を破壊します。また、コットンの種はF1種(一代雑種)がほとんどで、一度花を咲かせ実をつけたら次の種からは芽が出ない、あるいは違う形質の種子となり、自家採取ができないので、毎年必ず種苗会社から種を買わなければなりません。

オーガニックコットンでは持続可能な農業や生態系を守るという目的があるので、遺伝子組み換えのコットンはまったくの対象外なのです。

次頁へ続く。

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