純オーガニックコットン製品と布ナプキン

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「こんなふうにコラボ授乳服が誕生しました」
対談ゲスト:光畑由佳さん(モーハウス代表)

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●電車の中で授乳した時の恥ずかしさが原点

光畑さんと前田けいこは同世代の子どもがいる母親仲間でもある。自分たちの授乳時代といまを比較して盛り上がった

前田けいこ(以下、けいこ): 今回の対談は、4月12日に発売する、モーハウスとコラボしたメイド・イン・アースの純オーガニックコットン100%授乳服のデビューがきっかけです。

新発売の3種類の授乳服についてご説明すると、まず一つ目はゆったりしたラウンドネックの胸元からギャザーが広がり、フレア部分を左右に寄せるだけで両胸のサイドスリットから授乳ができる「授乳服フレアチュニック」。これは、なめらかでやわらかい薄手天竺生地を使っていて、赤ちゃんも喜ぶふんわり感が特徴です。

「授乳服チュニックワンピース」はしっかりとした質感で形崩れしにくい地厚の天竺生地のストレートラインがカジュアルで、濃い茶色のカラードコットンの太いボーダーがキュートです。両肩から脇にかけてサイドにスリットが入っていて、ワンピースなのにまくることなく授乳がカンタン!

そして、授乳服ノースリーブは、授乳服とセットで着るためのサイドスリットのインナーで、着心地抜群のやわらかい薄手天竺生地で暑い季節もラクラク授乳できます。

縫製糸もネームも、すべて純オーガニックコットン100%でつくった、ナチュラル志向の方もそうでない方も着心地に満足していただける、素敵な授乳服ができました! このたびはありがとうございます。

 

光畑由佳さん(以下、敬称略): 私もかねてから縫製糸までオーガニックにこだわった究極のオーガニックコットン授乳服をつくりたいと思っていたので、今回、メイド・イン・アースさんとのコラボが実現してとてもうれしいです。

 

けいこ: ところで、光畑さんとは10年来のおつきあいになりますが、この10年の間で「授乳服と言えばモーハウス」というくらいにブランドが浸透し、授乳服を着て赤ちゃんと一緒に外出する女性も増えてきて、時代の変化を感じます。乳児と女性が一緒にイキイキと輝く社会を引っ張ってきた、そんな光畑さんが授乳服をつくるきっかけは?

 

光畑: 私は「中央線事件」と呼んでいるのですが、いま15歳になる次女を出産して1カ月経ったころ、茨城県つくば市にある自宅からバスで東京まで出て、中央線に乗って沿線に住む友人の家に遊びに行く道中、吉祥寺のあたりで娘がお腹を空かせて泣いてしまい、電車のなかで授乳せざるを得ない状況になったんです。

「エイヤッ!」って気持ちでブラウスの前ボタンを開けて授乳をしたら、娘は泣き止んでおっぱいを飲んだのですが、周りの視線も気になるし、いろんな思いが駆け巡りました。ようやく目的地に到着して友人にその時の話をしたら、「電車の中で授乳なんて、信じられなーい!」って一蹴されたのにはさらに驚いて。私としては恥ずかしい思いをして決死の覚悟で授乳をして、その気持ちを分かち合いたいと思ったのに(笑)。

それで思い当たったのは、当時上の子が3歳だったのですが、授乳中のお母さんたちは本当に外に出て行かないのよね。授乳期間はせいぜい1-2年のことだから、その間は外出を我慢すればいい、といったメンタリティが植え付けられている。それで友人の反応にも「ああ、なるほど」と思って。「母乳育児はラクだよ」と言いつつも、自分自身で外に出られない環境をつくってしまっている。それに対する違和感が、授乳服をつくろうというモーハウスのスタートだったんです。

 

メイド・イン・アースの授乳服フレアチュニック。薄手天竺のやわらかくてやさしい肌ざわりは、ママだけでなく赤ちゃんもうっとりする心地よさ

 

けいこ: 私の娘も14歳なのですが、当時は授乳服自体がなかったですよね。私の場合は、夏はTシャツを着てまくり上げたり、ケープを羽織って授乳していたなあ。あまり恥ずかしくない、という性格もあるけれども(笑)。大昔はもっとおおらかに、おっぱいを出して授乳したりしていましたよね。

 

光畑: 私が次女を生んだのは1997年7月で、中央線事件(笑)が8月、そして10月には授乳服をつくってしまったの。15年前当時は、日本には授乳服という概念がほとんどなくて、海外から情報収集をしたり、仕入れてみた。私は大学時代に被服科だったということもあり、今も定番のレイヤードタイプの授乳服を試作してみたんです。

着てみた瞬間に、意識が大きく変わっていくのを感じましたね。私、田舎は倉敷なんですが、田舎から初めて上京してきた時に匹敵するほど。「これを着たらこの子を預けなくても、どこにでも行ける!」と、自由を保障されているように感じました。それまで子どもを預けないと何もできないと思っていたけれども、授乳服を着るだけでこれだけ気持ちとライフスタイルが変わることを誰も知らないでしょう? それを広げたいと思ったの。

 

 

●伝えたいのは「授乳服」よりも「自分らしくいられるライフスタイル」

 

モーハウス青山店は表参道・渋谷からも近く、抜群の立地

けいこ: それで、待望の授乳服の反応はどうだったんですか?

 

光畑: 私は「これはいい!」と思って自信満々で助産院に持って行ったのに、びっくりするくらい売れなかったの! 母乳育児中のお母さんのうち、100人いたら1人が見向きしてくれればいい方で。ほとんどの人は「便利だけど、母乳を与えている間ぐらいは外に出ずに我慢しても当然ね」という反応と、自分の服にはお金をかけられないという事情で我慢する傾向があるんです。「3000円なら買ってもいいけど」と言われて、心が折れかけたことも。

それで目が覚めたんです。「私が売りたいのは、授乳服そのものよりも、母乳育児しながらも女性が自分らしく外に出られるライフスタイルや育児なんだ!」と。そして翌春には自宅を開放してサロンを始め、秋には授乳服やお産をテーマにしたイベントを始めたんです。イベント出展ではお客さんが授乳服を着て母乳を与えながらおしゃべりする「授乳ショー」などのインパクトもあって、授乳ショーを見た妊婦さんが「こんなにラクに外で授乳できるんだ」と、というライフスタイルを知って、その後お客さんになってくださって、少しずつ広がってきた感じかしら。

 

けいこ: 必ずしも、授乳服の機能性だけでなく、人とのコミュニケーションを重ねることで、伝わる力がパワーアップしていきますよね。

私たちメイド・イン・アースも、布ナプキンをつくり始めたのが1999年で、当時日本では布ナプキンの存在自体があまり知られていなかったんです。海外の製品をお手本にして試行錯誤してつくって、発信をしたけれども、やはり徐々に、口コミで浸透してくる感じでしたね。

使い捨てのナプキンもあるから、布ナプキンは世の中になくても成立するものかもしれないけれど、肌に身につけるものの質にこだわるお客様たちが、店舗スタッフやお友達と生理の話をしてコミュニケーションをとることを楽しんでいる。一度身につけてそのよさを実感すると、価値観の変化が早いのを感じます。

 

光畑: 布ナプキンも、これまであまり世に知られていない新しい価値観を広げていくタイプのアイテムだから、なおさら口コミや共感、ファンが広げてくれるという要素は大きいですよね。

私が自宅で開催していたサロンでも、参加してくださる方や助産師さんで、スタッフよりモーハウスの授乳服に詳しい方がいらして(笑)。スタッフとお客さんの境界がどんどんなくなっていって、さらに口コミの力も増していく感じですね。

母乳育児をする人って、自然派のお母さんがメインなのかなあ、という私の思い込みも、実はファッションやお化粧が大好きなオシャレママさんや、キャリアウーマンなどにも広がっていったのには手応えを感じましたね。

 

 

●授乳室に行かずケープをしなくても授乳できる

 

光畑: 私たちって、バブル期のまっただ中に就職して、その価値観に限界を感じて自分たちで起業した、そんな世代だけれども、同級生を見ても半数近くが出産していないのは、「出産=育児=我慢」がセットになっている印象を抱いているように感じられるのが、とても残念です。いまの子どもたちがおままごとする時も、ママ役は人気がないというエピソードもあるくらい。

けいこ: 私も授乳中は、経営者という立場で割と自由がきくような立場だったのにも関わらず、あまり外に出ず閉じこもっているという感覚が強かったです。小さい時にドンドン外に連れ出してよいという感覚がなかった。授乳服って「外に行ってもいいのよ」と言われているような、意識が変わるメッセージのようなものだと思います。

それでも最近は授乳室も増えて、授乳中の女性でも外に出やすくなりましたよね。

 

授乳服用のインナーとして開発した授乳服ノースリーブは、なめらかな薄手天竺生地に細いボーダー柄が上品

 

光畑: でもね、私はむしろ授乳室はなくてもいいと思っているんです。赤ちゃんは泣き出したら、その時がおっぱいを飲みたいタイミング。授乳室に行くまでに待てないんですよね。モーハウスの授乳服だったら、外から見ても授乳しているとはわからないくらい自然に授乳ができるんです。抱っこしているようにしか見えない。スリングやケープだと外から見ても「あ、授乳しているな」とわかってしまうけど、ごく自然にさりげなく授乳して、赤ちゃんと一緒に外の社会に溶け込めるのがモーハウスの授乳服だと思っています。

 

けいこ: ……それって、すごいかも。わざわざ授乳室に行かなくても外で授乳できて、しかも「授乳している」ことが分からないくらい、授乳服ってさりげない存在なのね! 目からウロコです。

ところで、日本での母乳育児の率ってどのくらいなんですか?

 

光畑: 日本は世界の中で見ても稀なくらい、99%近い女性が母乳育児をしたいと思っているのに、実際に授乳している女性は50%くらい。母乳育児についての正しい知識が行き渡っていないんだと思います。いまは病院でもフリースタイル出産や、助産院での出産も見直されて、自分の出産や育児スタイルを自分で選べるようになってきているような気がします。

 

けいこ: 今回、メイド・イン・アースとのコラボで3つの授乳服をつくりましたが、機能性のこだわりを聞かせていただけますか?

 

光畑: モーハウスのものづくりのこだわりはたくさんありますが、根本は「1秒で授乳できること」と「授乳しているように見えないこと」。この2点に尽きます。赤ちゃんは、求めてすぐに授乳すれば泣かないもの。ケープの中に赤ちゃんを入れる時間も手間もかからず、赤ちゃんにすぐにおっぱいを与えられるの。私にとっての授乳服は、育児を社会にミックスするためのツールだから、ケープで隠さなくても見えない、というのが当たり前なんです。授乳のために肩やお腹を出したりすると、実はお腹や背中が冷えてカラダにも負担がかかる。本当は家でこそ着てほしいと思っています。

最初に試作したレイヤータイプ(前身頃を2枚重ね合わせたゆったりデザインで、2枚の重なりを少し開けて前布が授乳部分を隠す)は、和服からヒントを得ました。サイドスリットタイプは両脇のスリットから授乳ができ(メイド・イン・アースの授乳服チュニックワンピースと授乳服ノースリーブ)、上下の布が胸元を上手に隠します。左右の襟を着物のように合わせたカシュクールデザイン、下の身頃の脇が開口部になったデザインのアンサンブルタイプ(メイド・イン・アースの授乳服フレアチュニックがこれ)の4種類は、授乳が終わった後もオシャレ着として活躍するデザインで、長く着ていただけます。

 

 

純オーガニックコットン100%の授乳服を社会に!

 

けいこ: モーハウスは「子連れ出勤」でも有名ですよね。実はメイド・イン・アースでも子育て中のスタッフがいて、保育園が決まるまでは子連れで出勤したり、パートナーと協力して自宅と行き来しながら働くなど、工夫していました。

 

光畑: モーハウスの子連れ出勤は、モーハウスの授乳服のファンがスタッフになり結果的に子連れで働くようになったという成り行きで始まったのが実情なんです。仕事と子育てをどう両立したらいいのか悩んでいる人が多くて、その答えの一つとしてメディアでも取り上げられるようになりました。子連れ出勤は、もしかしたら極端な姿かもしれない。だけど、一つのメディアとして続けていくことにしました。子どもがいて我慢することの一つが仕事だから、「赤ちゃんと一緒にいても、自分らしく生きられる=自分らしく仕事ができる」という姿を世に発信していこう、と。

 

授乳服チュニックワンピースはカジュアルな太ボーダー柄。両脇からワンタッチで授乳できる

 

けいこ: 育児って大変そう、外に出られなくなる……そういった閉塞感を授乳服が打破してくれるし、授乳服を着ることで自分の価値をもう一度認め直すことにもつながりますよね。

 

光畑:  授乳服は、女性の自己肯定感にもつながると思うんです。子どもを産んだとたんに自分のことは後回し、カラダも心も置き去りにしてしまう女性に対して、子どもと一緒に自分らしくいられて、自分の心身を大切にする気持ちを見直させる授乳服を提供していきたいと思っています。

 

けいこ: 授乳服って、本当に奥が深い! 子どもを産む前は、産むと失うものも大きいと思っていたけれども、実際、自分の分身のような存在を産み、育てるということは、何事にも代えられない素晴らしい経験なんだと、価値観は大きく変わりますね。

 

光畑: まさに伝えたいのはそれなんですよね。子育てで自分のやりたいことをあきらめなくても、自分らしくいられるライフスタイルを伝えていきたい。

メイド・イン・アースも同じように、製品そのものはもちろんのこと、オーガニックコットンや「オーガニック」なライフスタイルや価値観を伝えてきたということですよね。

 

けいこ: メイド・イン・アースでは、服の原材料がオーガニックコットンであるのはもちろんのこと、実は最終製品になるまでの工程でも天然をつらぬきたい、と思ってものづくりをしています。純オーガニックコットンの原綿が糸になり、脱脂や糸のワックス処理をせずに生地にし、洗いの工程でも合成洗剤は使わずにお湯か天然せっけんで、縫製でもシリコンスプレーなどを使わず純オーガニックコットン糸で……というように、生産現場では当たり前の化学的な工程をすべて省くよう協力してもらっています。

私たちは、コットンには3種類あると思っています。一つは、化学農薬は化学肥料などを使って育った一般の栽培方法のコットンで、製造工程でも化学薬剤による染色や脱脂・漂白がなされているもの。ほとんどのコットン製品がこのようにつくられています。もう一つが、原綿がオーガニックコットンで、製造工程は一般の工程とあまり変わらないもの。そして、私たちメイド・イン・アースのように、原綿も製造工程でも、最終工程までケミカルな処理をしないオーガニックコットン製品を、「純オーガニックコットン」と呼んでいます。

 

光畑: アパレルの仕事をするなかで、縫製糸まで純オーガニックコットンというのは、いかにすごいことなのか、痛いほどわかります。切れやすいし、服全体からみると糸の割合は1%に満たないし、コストも上がりますから。糸から何まですべてオーガニックだったらどんなにすごいだろうなあ、と思っていたのですが、そこまでできるのがメイド・イン・アースというブランドですよね。

 

けいこ: 縫製糸までこだわって、純オーガニックコットン100%の授乳服は、とてもふわっとやわらかくて、やさしい着心地です。ぜひ、授乳中の女性や赤ちゃんに、その心地よさを体感して、気持ちよく外に出て授乳ライフを楽しんでいただきたいですね。今日はありがとうございました。

 

 

授乳服フレアチュニック

http://madeinearth-store.jp/item/1297.html?

授乳服チュニックワンピース

http://madeinearth-store.jp/item/1299.html

授乳服ノースリーブ

?http://madeinearth-store.jp/item/1298.html

 

★リンク

モーハウス公式ホームページ

http://www.mo-house.net