2019年 純オーガニックコットンの布ナプキンを通しての
環境教育活動報告 (SDGs、エシカル消費)

1999年より販売を始めた純オーガニックコットンの布ナプキン。製品化のきっかけは、お客様の1本のお電話から。「肌のデリケートな方は手作りをしていて、つくるのが大変なので、ぜひオーガニックコットンにこだわっているメイド・イ […]

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1999年より販売を始めた純オーガニックコットンの布ナプキン。製品化のきっかけは、お客様の1本のお電話から。「肌のデリケートな方は手作りをしていて、つくるのが大変なので、ぜひオーガニックコットンにこだわっているメイド・イン・アースで作ってほしい!」というものでした。「化学素材が使われた使い捨てナプキンにムレ、カブれたり、痛みがでていたりするので、布ナプキンが絶対に必要なのです」という切実なお電話でした。

メイド・イン・アースが1995年に純オーガニックコットン専門のブランドとして誕生したきっかけも、昔から愛用し、親からも下着はコットンと育てられた世代でもあり、コットンとともに育ってきたその素材が、実は農薬、化学肥料、枯葉剤などが栽培時に使われ、しかも同じ畑でつくられる野菜と違って、更に糸や生地に加工する際にも、さまざまな化学加工が施されていることに衝撃を受けたことが、ブランド立ち上げの大きなきっかけとなりました。

通常のコットンの栽培や加工の現状を知り、それをしないオーガニックコットンの存在を知ったこと、生理用品の使い捨てナプキンが使えない女性がいること、使い捨ての素材でなくても機能し大丈夫だと知ったことは、内容は違いますが、とても近い感覚で同じような衝撃をもって、私たちの心に入ってきました。

その思いで、純オーガニックコットン100%の布ナプキンの製品づくりの必要性を、強く大きく感じたのが今から20年前のことです。

そして、広めてゆく活動をしていく中で、2010年からは、教育の現場へも届けてゆきたい、子供達の最初の月経の頃に選択肢のひとつとして、布ナプキンの存在を知ってほしいという思いが強くなりました。

というのも、大阪の公立中学校の養護の先生が、布ナプキンのことを知りたいということでお問い合わせがあった際に、サンプルや資料をお送りした後に、保健室でお話を聞きにゆく機会がありました。そこで、子供達の現状をインタビューしたところ、保健室にくる子供達の多くが、生理痛が理由ということで、ノートを見せていただき、保健室にくる理由がほぼ生理痛と書かれていたことにびっくりしました。

ある女の子が、サンプルで送っていた布ナプキンを保健室で見かけて興味をもち、「生理痛がなおる人もいるらしいよ」と先生がいうと、「使いたい!」と言っていたとの話を聞いて、なんとか子供達にも布ナプキンの存在を広めなくては!という思いが湧き上がりました。選択肢の一つとして知ってもらうことの大切さを感じました。

そこで、教育の場では、学校の先生がまず知らなくては、子供達に届かないので、先生へのサンプリングを始め、現在も行なっています。そして、子供達にも無償で小さな布ナプキンをサンプルで配る活動も行なっています。

これは、メイド・イン・アースの全体の売り上げを上げてゆかないと、資金面で、なかなか続けられない活動ではありますが、少しづつでも、続けてゆきたい思いがあります。

そして、布ナプキンの認知度が上がるに連れ、最近では教育現場でのオーガニックコットンのお話や布ナプキン、カラダのお話などの依頼も来るようになってきています。今年は、エシカル消費、SDGsも注目され、教科書の中でも表現されはじめ、家庭科の授業なども内容が幅広く変わってきています。素材としてのオーガニックコットンの学び、世界の問題、ジェンダー問題、カラダのお話、自分の体を大切にすることの重要性などを、「純オーガニックコットンの布ナプキン」を通して、はなし伝えることができるのはとても貴重なことだと思っています。

まず、みなさんに知ってもらうこと。そして、どのように行動していったらいいかを、自分の力で選択し行動してもらうことを目指せたらと考えています。




2019年のオーガニックコットン・布ナプキンの環境教育の啓蒙活動内容

●群馬県高崎市立高崎特別支援学校での布ナプキンのお話、ワークショップ実施

●群馬県特別支援学校養護教諭会で養護教諭30名ほどに布ナプキンのお話、手作りワークショップを実施

●オーガニックマルシェ「くらしの天然市場」での、手作り布ナプキンワークショップ(毎月第一土曜)実施

●自由が丘ママの会 ひな祭りパーティーにて布ナプキン普及(2/18)

●布ナプキンアドバイザー養成講座を定期的に開催。オーガニックコットンの布ナプキンの知識と普及啓蒙を目的としたアドバイザーを養成(3/13、7/10)

●代々木公園で行われる「アースデイ東京」イベントにて布ナプキンの展示販売のほか、SDGs For Schoolとトークショー(4/19-20)

●第1回 SDGs×ミス日本 実践講座にて、布ナプキン普及のお話(4/28)

○世田谷区内の田中農園さんとともに和綿栽培を始める(5月から)

●名古屋タカシマヤ「ナチュラルビューティースタイル展」にて展示販売、トーク&ワークショップ(5/7-13)

○都立国際高校で特別授業(オーガニックコットンの話と和綿栽培)(5/15)→9/14-15文化祭にて発表

○成蹊小学校で特別授業(オーガニックコットンの話と和綿栽培)(5/16、6/25)

○世田谷区立八幡小学校 1・3年にて特別授業(オーガニックコットンの話と和綿栽培)(5/17)

●布ナプキンフェスタ開催(6/15)

○法政大国際高校にて特別授業(オーガニックコットンの話)(6/21)

●ケニア布ナプキンプロジェクトへの端切れ提供と生理と布ナプキンお話(7/4)

○世田谷区の玉川聖学院の学祭にて、生徒会役人たちとエシカルトークショー、エシカルファッションショーを開催(9/14、16)

○世田谷区の玉川聖学院の学祭とのコラボ、世田谷区の後援で「第3回 自由が丘エシカルFESTA」を開催。エシカルマルシェも(9/16)

●玉川聖学院 家庭科 高二5クラスにて、オーガニックコットンと布ナプキンの特別授業(9/25-30)

○新渡戸文化学園&SDGs For Schoolにて特別授業(オーガニックコットンの話とワークショップ)(11/4)

●第1回 世田谷区 エシカル消費展に出展。布ナプキンやインナー展示!ハギレを使った、くるみボタンづくりや糸つむぎのワークショップも開催しての普及啓蒙(11/16)

●ココウェル カフェにて、オーガニックコットン、手作り布ナプキンワークショップ、糸つむぎイベント(11/17)

●京都の三条にて、綿と絹のコラボ展示・ワークショップイベント(11/19-24)

●神戸鈴蘭台高等学校にてハギレ生地を使っての家庭科授業(11月)




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