熟練の職人さんが心を込めてつくる、
オーガニックコットンのおふとん

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メイド・イン・アースのおふとんは、技能の高い職人さんが、1枚1枚手仕事でおつくりしています。昔ながらの綿の和ふとんは、大切に手入れして使えば一生モノで、数年間使っているうちに、へたったり薄くなっても、綿の打ち直しをすれば新品のようにふっくらと戻り、親から子へ、子から孫へと受け継ぐことができます。
特にオーガニックコットンのおふとんは、弾力があり、特別にふわっふわで、熟練の職人さんも太鼓判を押しています。東京は狛江市の寝具工房を訪ね、メイド・イン・アースのおふとんがつくられていく様子を取材しました。

純オーガニックコットン100%

 

●「オーガニックコットンのふとんは、つくっている私も、気持ちいい」

東京は狛江市、幹線道路からちょっと裏手に入った昔ながらの閑静な住宅街に、その工房はありました。しんと静かな広い部屋。綿と、糸と、はさみが置いてあります。この道53年のふとん職人、吉川定治さんは、畳の上にそうっと、オーガニックコットンの平織りの側地を広げました。そして、綿打ちされてふわっふわにふくらんだオーガニックコットンを、側地の上にのせていきます。ふわっふわの上に、さらにふわっふわを重ねて……22段まで、たっぷりとオーガニックコットンがのせられます。
東京は昔から和ぶとんの産地として知られています。綿を敷き詰めた和ぶとんが使われるようになったのは江戸時代以降のこと。それまで庶民は、板敷きの床の上に直接横たわり、昼間着ていた着物を上にかける程度で、綿の入った夜着(かいまき)をかけられるのは、裕福な家庭に限られていたそうです。畳の上でふとんを敷いて寝ることができるのは、位が高く高貴な家柄の人のみでした。一般庶民に綿のふとんが行き渡るようになったのは、明治に入ってからのことです。
当時のふとんは、日本在来の和綿でつくられていました。綿はたいへん貴重なもので、ふとんに仕立てた後も、へたったら綿を打ち直してまた仕立て直し、それを繰り返して、子へ、孫へと、3代に渡って大切に受け継いできました。長年、人のカラダの重みに耐え、汗を吸って繊維がつぶれてしまった綿を、もう一度打ち直すことで、繊維がふわっふわに蘇り、新品のように気持ちよく使うことができます。綿のふとんは一生モノ。かつての日本では、家族の生活と地域のふとん屋さん、ふとん職人さんが、密接に結びついていました。
東京都狛江市の「いづみや寝具工房」は、地元で代々続く老舗(株)和泉屋製綿所が運営する店舗兼工房です。ナチュラルでハイセンスな店舗で、「寝る」「座る」「綿」に関わる数々のユニークな綿製品を開発し、綿とともにある暮らしを提案しています。店舗の裏手には綿打ちの工場があり、その奥にある工房でふとん職人さんが掛ふとんや敷ふとん、座ぶとんをつくっています。

この日、メイド・イン・アースのふとんを仕立てていた吉川定治さんは、寝具職人としては日本で初めてとなる黄綬褒章を授賞(2002年)した職人さんで、「現代の名工」にも指定されています。いづみやさんでメイド・イン・アースのふとんを担当する職人さんは、綿寝具業界で長く後進の指導に当たるなど、いずれもベテランぞろいで、常に最高の仕上がりのふとんを提供してくださいます。

おふとん職人吉川さん
職人さんというと、寡黙で気難しい印象を受けますが、吉川さんはとても気さくな人柄。人懐っこい笑顔で私たちの質問にもていねいに答えてくださいました。オーガニックコットンと一般の綿の違いについてうかがうと、
「オーガニックコットンは、とてもいい素材だね。さわっていてもそれがわかるし、気持ちがいい」。技術者としては、常にいいものをつくりたいという気持ちがあって、材料はその大切な要素、と吉川さんは言います。「オーガニックコットンはやわらかくて、手になじみやすい。弾力があって、ふとんを押しても、ふわーっと戻ってくる。綿ぼこりも出にくいし、何より香りがいい」と、うれしそうに語ってくださいました。

●オーガニックコットンの糸を巧みに操る職人技

さて、メイド・イン・アースのオーガニックコットンのふとんは、いったいどのようにつくられるのでしょうか?
原綿は、現在はタンザニア産の有機認証されたオーガニックコットンです。一般に、衣類にするコットンは長い繊維のほうがしなやかで質のよいものができるのですが、ふとんの場合は短い繊維で弾力があるコットンのほうがいいと言われています。
かつて和ぶとんに使われていた和綿は、繊維が短く、ふとんには最適な素材でした。いまでは和綿は工業的には自給率ゼロでほとんど栽培されていないので、私たちはいづみやさんと相談をして、海外産で短い繊維のタンザニア産のオーガニックコットンを使うことに決めました(※綿の産地はその年によって変わることがあります)。
原綿は一度、綿打ち機にかけます。綿打ち機は、棒のようなもので原綿をたたいて、ふっくらと空気を含ませていきます。細かくなった綿をシート状に整形して重ねて厚みをもたせ、1畳分くらいの大きさに切りそろえます。

ふとん製造工程

ふとんの綿の打ち直しの際も、同じようにして綿をふくらませます。1枚の綿のシートは300gの重さで、メイド・イン・アースの敷ふとんではこれを22枚重ね、6.6kgの綿を使います。22枚を重ねるといっても、ここが職人の技。側地よりも大きめに綿を重ね、四隅はちぎり、ちぎった綿もまた重ねていきます。

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「人のカラダは凹凸があります。頭とお尻がいちばん重いので、重心がかかるところに気持ち綿を厚めに入れておきます」(吉川さん)
ふとんの真ん中の厚みが100とすると、左右の両脇は90、上下(頭と足)は95……というように、職人の経験とカンで絶妙に厚みを調整していきます。華麗な手さばきで綿が重なり、みるみるうちにふとんの形になってきました。すべての綿をのせ終えると、敷いた側地の中に綿を入れこんでいきます。きれいに重ねた綿を崩さないよう、細心の注意を払いながら、でも素早く力をこめて、ギュギュッと綿を詰めていきます。

伝統的なおふとんづくり

 

それから吉川さんは眼鏡をかけ、針を取り出して、側地を縫い始めました。ススッ、ススッと流れるように針が運ばれていきます。
「メイド・イン・アースのオーガニックコットンの糸は、ロウがかかっていないから、すべりにくいんだよね。糸を強く引きすぎると切れてしまうので、力まかせにはできない。やさしく縫っていますよ」
と、吉川さん。高い技術力がここでもモノをいいます。あっという間に縫い上がり、パンパン! と、側地を整え、ふとんの形になりました。

……といっても、これで終わりではありません。次は、とじ糸で、ふとんの真ん中をとじていきます。ふとんの中綿が偏ったり、しずみこむことを抑えるために、綿と一緒に側地の表と裏を縫い合わせていきます。吉川さんは「100の綿が70になるようにふとんを“しめる”」と表現しました。

お布団をとじる作業
オーガニックコットンの糸を6本どりにして太い針に通し、表地と裏地を縫い合わせていきます。素人目に見ても、とても力がいるし、大変そうな作業です。
いづみや寝具工房社長の白井千推さんは、「普通の糸では3本どりで中とじや房づけをするのですが、オーガニックコットンは切れやすいし、扱いが難しいので、6本取りにしています。これはたいへんな技術なんですよ」、と。
最後に、ふとんの四隅にオーガニックコットンの糸で房をつけて、できあがりです。

四隅に房をつける
「オーガニックコットンのふとんは、やわらかいんだけど弾力があって、戻りもいいねえ。つくっていても、寝る時の感動がわかりますよ。このようないい材料でふとんをつくること、誇りに思っていますよ」
そう言って顔をほころばせる吉川さん。メイド・イン・アースのふとんは、このような職人さんの技術と心がつくっています。

おふとんのつくり方

 

●大切に手入れして長く使いたい

「オーガニックコットンの糸は切れやすい」とは、工場や産地のレポートで何度かお伝えしていることですが、吉川さんは「こういう糸を使うと、むしろ自然を感じる」と言います。余分なところに力を入れると、糸が切れてしまう。だからこそ、力を抜いて、自然のままに、運針をまかせていく……。自然そのものの綿のふとんは、つくられ方も、自然の摂理にそっていました。この工房では、使う人に対する思いやりも、製造工程のあちこちで見受けられました。
綿打ち工場でも、メイド・イン・アースのオーガニックコットンの保管場所を別の原綿とわけていたり、工房のござも2年間天日で乾燥させて自然に近い状態にするなど、さまざまな工夫をして自然のままのふとんづくりの環境をつくっていました。
赤ちゃんのふとんに関しては、「綿のふとんは赤ちゃんのカラダがしずみこまないか心配」と、購入の際に慎重になる方もいらっしゃいます。メイド・イン・アースのベビーふとんでは、赤ちゃんの安全を考え、しずみこみを極力抑えるために中とじを24カ所に増やし、綿を入れた状態より「5割は締める」(吉川さん)と徹底しています。

ベビーふとん

 

生まれたての赤ちゃんには、化学繊維のおふとんよりも、農薬など化学的な薬剤が使われていないピュアなオーガニックコットンのおふとんをプレゼントしたいもの。メイド・イン・アースのおふとんは、大人が想像する以上に軽い赤ちゃんのカラダが必要以上にしずむことなく、ほどよい固さで寝心地が抜群。新陳代謝が活発でびっくりするくらい汗をかく赤ちゃんのカラダを、天然の吸放湿性があるオーガニックコットンのおふとんで受け止めてあげたい……。まるでお母さんのおなかのなかにいるかのように、ふんわりとあったかく、赤ちゃんにとっても、心地よいのではないかなと想像しながら、心をこめてつくっています。
赤ちゃんに限らず、眠りの環境は睡眠の質を左右します。オーガニックコットンのふとんは、汗をしっかり吸収して吐き出すので、機能性もとても高いのです。何より、干し草のようないい香りで、大自然のなかにいるかのような安心感。毎日の眠りによって、心身ともに癒されて、毎朝爽快な気分で目覚めることができたら……人生が毎日ハッピーになりそうですよね。
一生もののお布団は、毎日のお手入れも楽しみながらが理想です。実は、ふとんは毎日あげて押入に入れるよりも、室内の空気が行き交う場所で保管する方がよいとは、いづみや寝具店の白井さんのアドバイスです。
「人は毎晩コップ1杯分、実はそれ以上の汗をかくとも言われています。ふとんにはそれだけ湿気がたまりやすいもの。だから、万年床にしてしまうと、ふとんはすぐにカビてしまいます。毎日、二つ折りか三つ折りにして、壁側に置いておくとよいでしょう。できれば一日おきに、床に接地する面を変えて、逆側に折りたたむとよいですね。押入は湿気がたまりやすいので、毎日ふとんをしまうよりも、できるだけ風が通りやすい室内で、湿気を飛ばすようにするのが本当はおすすめです」(白井さん)
できれば月に2、3回はふとんを外に干しましょう。太陽の光を当てれば、綿のふとんはふっくらと戻り、水分も飛んで、気持ちよさが戻ってきます。自然の素材ならではの復元性ですね。
一度あつらえれば、一生使えるオーガニックコットンのおふとん。自然に包まれて、毎日の眠りの時間を心地よく過ごしませんか。

 

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