「ココロとカラダ談義」(前編)
対談ゲスト:服部みれいさん(『マーマーマガジン』編集長)

オーガニックコットンは誰にとってもいいもの   前田けいこ(以下、けいこ): 以前、みれいさんと対談したのは、2011年の12月、『マーマーマガジン』編集部にうかがって、自分を大切にするきっかけとして布ナプキン […]

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オーガニックコットンは誰にとってもいいもの

 

前田けいこ(以下、けいこ): 以前、みれいさんと対談したのは、2011年の12月、『マーマーマガジン』編集部にうかがって、自分を大切にするきっかけとして布ナプキンを使うことについて、お話させていただきました。その際のみれいさんとのお話がとてもよくて、それ以来メイド・イン・アースの直営店でも『マーマーマガジン』を販売させていただいていました。今回、メイド・イン・アースのお客様たちにもぜひみれいさんのお話を直接お伝えできたら! と思っていたので、今回アースコットンDAYにお招きできて、とてもうれしいです。

 

服部みれい(以下、みれい): ありがとうございます。今日のお客さんは100%女性ですね、すごい!

 

けいこ: 本当ですね。では、まずお互いの自己紹介から始めたいと思います。

私がパートナーと一緒にメイド・イン・アースのブランドを立ち上げたのは、1995年です。実は、元々は広告の企画制作の会社で、渋谷などの街中や駅をジャックして広告を展開するメーカーのイベント企画の仕事を担当していました。

 

みれい: 1995年は、私が初めて会社勤めを始めた年です。オーガニックな育児を扱う雑誌で、街にはバブルの香りが残っていたけれど、私は地味に編集の仕事をしていました(笑)。

 

けいこ: ある時、赤ちゃん市場の研究をしている会社に行ったら、たまたまオーガニックコットンを輸入している方が事務所を間借りしていて、その方にオーガニックコットンについて色々教えていただきました。ふわっふわのコットンのやわらかさ、やさしさに感動するとともに、一般のコットンでは栽培時にたくさんの農薬や化学肥料を使い、糸や生地にする時にもたくさんの化学薬剤で処理をするという話を聞いて、ものすごくビックリしたんです。コットンって天然素材の代表のようなイメージなのに、実体は化学製品よりもケミカルなんじゃないかと思うくらいに。

あまりにショックだったので、広告の仕事をやりながらもオーガニックコットンを広めなくてはいけないと使命感に火がついて、オーガニックコットンのブランドの立ち上げをイメージして、企画書を書いてアパレルメーカーに提案しようとしていました。

広告の仕事でおつきあいのあった、画家でアートディレクターの福田勝さんにブランド名やロゴの相談にのってもらい、一緒に企画を練っていた時に、「メイド・イン・アース」という言葉やいまのロゴが生まれたんです。そのブランド名を聞いたら、あまりに素敵で(笑)自分たちでブランドを立ち上げたくなっちゃったんです。

 

みれい: 「メイド・イン・アース」っていい名前ですよね。

 

けいこ:ありがとうございます。それまで広告の世界にいたから、アパレルや繊維などのものづくりに関してはまったくの素人で、製品づくりはとても大変でした。

例えばTシャツをつくる際に、生地と糸を持ち込んで縫製をお願いするのですが、仕上がってくると肩の内側にオーガニックじゃない生地が使われていたりするんです。肩の生地が伸びないように伸び止めを入れてくれているのです。普通のアパレルさんなら当然のことなのに、私たちは「えー!?」っと驚いて、

工場の方にしてみれば好意でやってくれている、その業界ではあたり前のことにとても困ったわけです。どのアイテムにも似た様なことが起こるので、それを地道に修正して、これまでやってきました。

 

みれい: 社会のメインストリームがまだまだオーガニックを全くベースにしていないので、そのなかで生きていると、今けいこさんがおっしゃったようなことがたくさん起こりますよね。雑誌の世界でも同じようなことが言えて、『マーマーマガジン』でも“業界の常識”みたいなものについて考えさせられるような場面がありました。

けいこさんがメイド・イン・アースを立ち上げた1995年って、オーガニックってまだ一部の人にしか知られていなくて、「宗教っぽい」なんて言われることもあったんです。ところがいまでは、オーガニックコットンは広くよく知られて、今日こんなに大勢の方が興味を持って来てくださるようになって。

 

けいこ: 最初のころは健康上の理由などでどうしてもオーガニックじゃなければ! という方や、自然食品店に通う方のご愛用が大半でした。でもその一方で、こうしてオーガニックコットンが一般の方に広がっていくイメージも、スタート当初のころから頭に描いていました。オーガニックコットンだから買うというよりも、手にとってふれたらなんだか気持ちがよくてそれがオーガニックコットンだった、というところを目指したいと思っていました。

 

みれい: さすがです。

 

けいこ: 最近ではいろんなブランドがオーガニックコットンに参入してきましたが、メイド・イン・アースでは、糸や生地の化学ワックスもせず、縫い糸にもオーガニックにこだわり、ネームやタグ、あらゆる製造工程において100%オーガニックでないとイヤ! というコンセプトがあって、それを追求してものづくりをしています。実は、ここまでこだわるメーカーはほとんど無いのです。

 

みれい: 当時の私はオーガニックな雑誌の編集をしていて、逆にその世界しか知らなかったので「井の中の蛙」状態でした。それで別の世界も知りたいと思って、超商業主義の仕事……例えばファッション雑誌のライターや本の仕事の仕事も手がけていったんです。2000年ごろの話です。その後、けいこさんに初めてお会いしたのはおそらく2004年ごろで、またふりだしに戻る、じゃないですが、オーガニックのアイテムを網羅したカタログをつくっていまして、その取材でライターとしてうかがったのがきっかけです。

メイド・イン・アースのように、糸まですべてオーガニックだったら、皮膚が敏感でオーガニックしか使えないという方から、普通の方まで、みんなが心地よく着られるじゃないですか! オーガニックの世界の方って、後ろめたさがまったくないので、皆さんとてもよい表情をしているんですよ。

けいこさんも初めての取材で、メイド・イン・アースの洗剤についても力強く語ってくださったのですが(※注:メイド・イン・アースの洗剤は、天然のココヤシを原料にじっくりケン化してつくったオリジナルの天然液体せっけん →http://www.made-in-earth.co.jp/news/locality-factory/post-88.html)、本当に自社の商品に自信を持っている印象で、「ああ、オーガニックの世界はやっぱりおもしろい」って実感したんです。そういった体験が『マーマーマガジン』を始めるきっかけにもなりました。

 

ナチュラルで「気のよい」服を着たい

 

けいこ: みれいさんがオーガニックコットンや布ナプキンを始めたきっかけをうかがいたいのですが。

 

みれい: けいこさんの取材をした2004年ごろからオーガニックコットンのタオルなどは使い始めていたのですが、極めて現実的かつ積極的にオーガニックコットンを選ぼうとしたのは『マーマーマガジン』創刊2号目でオーガニックコットン特集を組んだのがきっかけです。

通常のコットン栽培では、空中散布で大量の農薬を畑にまき、現地の農民の方は訳の分からない病気にかかったり、散布後数週間はその畑に入らないようにするとか、農民の方々が農薬を大量に買わなくてはならなくなり、ひどい借金苦で自殺に追い込まれるような方がインドでとても多かったり。コットン業界のあまりにものダークサイドな現実を知り、そういう背景をもった服を「安い」「可愛い」と言って着ている自分が愚かで恥ずかしいと思ったのが最初です。すべてをオーガニックにしていくのは難しいけれど、何枚かに1枚はオーガニックコットンにしていこう、とその時から思ったんです。

 

けいこ: コットンの一般的なイメージは「天然」なのに、その裏は実はものすごいことになっている。

 

みれい: 食べ物だと直接体内に取り込むからアレルギー反応などでカラダの表面に出やすいし、イメージしやすい。でも服は体内との関係もわかりづらいため、ダークサイドが出てきづらい業界なんだと思いました。

食べ物に関してはみんなすごく敏感なのに、服に関しては皮膚がデリケートな方はともかく、一般の方は…もちろん、わたしも含めて…、鈍感なのかも。

たとえば通常のコットンとオーガニックコットンは、見分けがつかないと言われているんです。火をつけて燃やすとこういうにおいがする、とかそういうものもない。ただ私は着始めたらその違いがわかるようになりました。数値などには現れてこないけれど、感覚で。
アースコットンDAYスペシャル! 『マーマーマガジン』編集長・服部みれいさんと前田けいこの「ココロとカラダ談義」けいこ: 素材が「オーガニックコットン」と表示されていても、実は全てがオーガニックではないことも多いのが現状です。全素材のうち5%、10%だけオーガニックでも「オーガニックコットン」とうたっていたり、素材はオーガニックコットンでも糸や生地にする段階ではすごく大量の薬剤を使っていることが多いんです。例えば、生地が伸びないように防縮加工をしたり、そのうえもう一度やわらかい風合いをつくるために柔軟加工をしたり。さらには染色をするためコットン本来の油分を全部とって、色も脱色して、化学染料で染めて……と。

メイド・イン・アースでは基本的にオーガニックコットン本来のきなり・茶・グリーンしか使わないし、染めるとしても天然の植物染めです。ビビッドなカラーではないですが、自然本来の持つやさしくナチュラルな色合いの美しさがにじみ出ていて、それに惹かれてご購入くださる方が多いです。

 

みれい: オーガニックコットンを使っているのに、もったいないですよね。すごくいい、自然栽培や有機栽培で野菜をつくったのに、化学調味料で料理したみたいな感じですよね(笑)。

けいこ: ほんとですね。ただ、栽培のことだけを考えると、地球環境に負荷をかけないという意味では、オーガニックコットンの畑が増えることもよいことだと思うんです。でも、私たちは肌のデリケートな方や赤ちゃんも安心して使ってほしいという思いから、よくばりなんですけど、その後の製造や加工の工程でも、オーガニックでありたいと、最終製品までこだわっています。

 

布ナプキンはいいことづくめ!

 

けいこ: みれいさんの布ナプキンとの出会いについて教えていただけますか?

 

みれい: 『マーマーマガジン』を始める前に、アースデイ東京で布ナプキンが売られているのを見て、「これ、何だろう? もしかして生理のときにこれをカラダに当てるの?」と驚いて、1、2枚購入していました。『マーマーマガジン』を始めてからは、周りで布ナプキンを使っている人が多くて、みんな「布ナプはいい!」って絶賛するんですよ。でも、仕事が忙しかったし、全てを布ナプキンにするのには抵抗があって、なかなか切り替えられなかったのも事実です。

よく考えてみると、生理の始まりと終わりのころって、ナプキンを当てないでそのまま下着を洗うこともあるじゃないですか。だとしたら、布ナプキンもそれと同じだなあと思って、量の少ない最初と最後の日だけ布ナプキンを使うようになりました。

当時はまだ、洗うのが面倒くさいとか、2日目の多いときにモレたら心配だな、と思っていて、使い捨てナプキンも併用していました。私、けっこう臆病なんです(笑)。下着の上に使い捨てナプキンをつけて、その上に布ナプキンを置いて、心配な日は使い捨てを使って……と、3、4年が経って。モレに関する心配も完全に私の思い込みで、2日目でも実は全然モレないですよね。100%布ナプキンに切り替えたのは、昨年末くらいからです。もうそのときから、1枚も紙を当てておりません(笑)。

けいこ: 最初から全て布ナプキンに変えられる方もいますが、布ナプキンと使い捨てナプキンを併用しながら少しずつ変えていくという方も多い。性格にもよりますよね。

 

みれい: 私が布ナプキンを続けられる理由は、ともかく生理がラクになったことにつきます。最初は1週間くらいダラダラ続いていましたが、今では4日でビシッと終わります。大変なのは2日目と3日目くらい。

あと、メイド・イン・アースのウォッシュヘルパー(http://madeinearth-store.jp/item/1088.html)を使うと、びっくりするほど洗う手間はラクですよ。きれいに汚れが落ちますし。

使い捨てナプキンの時は、トイレの三角コーナーにたまった使い捨てナプキンを捨てるのがイヤでたまりませんでした。使い捨てナプキンの焼却処分による環境汚染も気になるし、そもそも紙ナプキンって買う時に紙袋に入れて隠されますよね、あれがなんか、おかしいと思って。別に生理は悪いことではないのに……。

 

布ナプキンは何度も洗って使える、そのストレスのなさはすごいですよ。生理が嫌いじゃなくなります。

 

けいこ: そうそう! 買うとまず1回目の生理が楽しみになります。モレる心配もちょっとはあるかもしれないけど、まずは使ってみたくなるので「早く生理が来ないかな」って(笑)。それ自体、今まであまりないことでしょう? できれば来てほしくないものが待ち遠しくなるって。価値観が変わりますよね。

 

みれい:そうですね。 あと、ニオイも気になりませんよね。あれ、紙だったからにおったんだ、と気づきました。モレに関しても、使い捨てだから経血が横に広がってモレるのであって、個人差はあると思いますが、布だと縦に落ちるから2日目でもわたしは全然大丈夫です。布に変えてからいいことしかないですね。

 

持ち運びに関しては、普段、ジッパー付きのビニール袋に使い終わった布ナプキンを入れて、未使用の布ナプキンと一緒に巾着袋に入れています。使い捨てナプキンは「汚物」って感じがしたけれども、経血のついた布ナプキンを持ち歩くことにも抵抗がありません。

 

けいこ: 布ナプキンだと経血の色や状態をチェックできるという方も多くて、体調や食生活、その月残業が多くて大変だったからストレスがあるのかな? など、自分で体調を管理するくせがつきます。

 

みれい: 自分の経血の状態は健康のバロメーターにもなりますよね。

私は今、経血をなるべくトイレで出そうと練習を始めて、いい線いってますよ(笑)。昔の方は畑仕事などで外に出ていたので、お小水のようにタイミングをコントロールして経血を出せたんですよね。使い捨てナプキンだと経血も出っ放し。「出してもいいや」ってゆるんじゃっている感じだけれども、布ナプキンの場合は洗うのは自分だし、なるべく生地に血液が付着しないように、意識が下半身に集中します。締まりが出てくるというか、前はボーッと生きていたのに、シャキっとしてくる感じ。

 

けいこ: 別の意味でも、女性にとって子宮直結の重要な器官に対して意識が向かないということは、ほかの大切なことも見落とすことがあるんじゃないかという懸念があります。

それから、大切な部分につける素材って、とても大事ですよね。経皮毒といって、皮膚からは吸収する化学物質の取り込み比率は高いと言われています。大事なところは粘膜質で、口の中と同じでさらに吸収力が高いと思います。顔から遠いから何となくそれでいいやと思いがちですが、女性にとっては口と同じくらい大切なところですからね。

 

みれい: ちょっと下品な表現かもしれませんが「下の口」ですよ! そこによい素材のものを当てるのは、見えないけれども大切なことです。

 

けいこ: メイド・イン・アースの布ナプキンのユーザーさんでも、生理痛の重い方が軽くなったり、経血の量が減ったり、生理期間がダラダラ長かったのがシャキッと短くなったり、とよいことづくめです。

人によっては意識が変わり、自分が変わることも。布ナプキンを始めてから、食べ物に意識が向いたり、妊娠や出産について考えたり、職業を変えたり……いろんなことに興味を向かせてくれるアイテムでもあるんですよね。

 

オーガニックコットンでカラダの健康をつくる

アースコットンDAYスペシャル! 『マーマーマガジン』編集長・服部みれいさんと前田けいこの「ココロとカラダ談義」みれい: 先ほど皮膚の吸収についての話が出ましたが、冷えとり健康法でも布のすごさを実感しています。私、カラダにふれる布はすべて絹にして、くつしたの重ねばきでは最初絹の五本指ソックス、オーガニックコットンの五本指ソックス、絹の先丸ソックス、オーガニックコットンの五本指ソックス……と重ねるのを基本に、いつもズボンの下に絹のレギンスをはいています。はき始めて2年くらい経ったある日、自分の腿を見たら16歳くらいのスベスベ感!(笑) ずっと絹をカラダにあてていたので皮膚がきれいになっていたんじゃないかな、と勝手に仮説をたてているんですが……。毎日皮膚にあてるものってすごく大切で、私は布で本当に元気になっています。

 

けいこ: 私も絹とオーガニックコットンの重ねばきで冷えとりを実践しています。数年前に体調を崩した時に何とかしなければいけないと思って、そこで出会ったのが冷えとりでした。

冷えとり健康法を考案した進藤義晴先生のことは、メイド・イン・アースを始めた当初にお客様からのお問合せで知って、それでも15年前当時は「くつしたを10枚も重ねるってどうなんだろう?」と思っていたんです。少しずつ冷えとりのことを知って、数年前に体調を崩した時に、藁にもすがる思いで国産のシルクを扱う京都の老舗絹織物店・塩野屋さんの五本指ソックスをはいて、メイド・イン・アースの五本指ソックスを重ねてみたら、本当に元気になってきました。

私は、カラダやココロにいいと言われている半身浴や瞑想、アーユルヴェーダやカラダによいことは、いっぱいやりました。スピリチュアルな本もたくさん読みましたが、行き着くところはしぼられてきます。いろんな健康法があるけれど、全員共通するところと人によって異なるオプションがあるのを感じていて。それで、冷えとりのシルクソックスとオーガニックコットンソックスを重ねるのは必須で、メイド・イン・アースの「温&温(on and on)」シルクソックスは、オーガニックコットンとは異なるけれど女性のカラダを変えていくツールとして提案できたら、という思いでつくりました。(http://www.made-in-earth.co.jp/news/cat8/100on_on.html

 

みれい: 私も2005、6年ごろに体調が悪くなって、冷えとり健康法を教えてもらって実践しました。母が冷えとりをしていたので存在については高校生のころから知っていたけれど、当時は母のことを「くつした教」と言ってバカにしていて(笑)。でも、自分が体調悪くならないとわからないんですよね。進藤先生の本も昔読んでいたけれど、もう一度読み直したらすごいと思って。私、家では10枚くらい、外に出る時は4?6枚くらい重ねて、下を温かくして上が涼しい頭寒足熱の格好をしています。2007年くらいからくつしたをはかない日はないですね。体調がよいので毎日はいています。

 

けいこ: ほんとうに、冷えが女性のカラダを壊していると感じています。私も体調が悪い時に体温を測ったら、普段は36.6℃なのに、その時は35.6℃だったんです。だから、体調と冷えというのは、とても密接なものだと肌でかんじました。なるべく体温を下げない状態を保ちつつデトックスできるツールとして、天然素材を使う意味は大きいと感じています。

 

みれい: 私も洋服で健康な状態をつくれるとは夢にも思わなかったです。冷えとりでは半身浴がとても大事なんですが、半身浴と同じ状態を服でつくれるという発想をすると、24時間頭寒足熱状態を自分の服でつくれる。それで自分の健康状態を保てますから、これはすごいことですよ。どれほど仕事をしている人も、主婦でも子育て中の人でも、自分の体調とココロの状態をよく保てるのは強いです。自分の内側が整ってくるとパフォーマンスもおのずとあがる。冷えとり健康法に私も本当に助けられていて、それがなかったら今の仕事はできないです。

また私が冷えとり健康法ですごくよいなと思っている点は、カンタンなことですぐ始められるところ。くつしたがなくても、今晩から足湯や半身浴はできます。なるべく頭寒足熱を心がけて、次に洋服を買う時には天然素材にするとか、すぐに始められることがすごくありがたいです。

 

カラダの内側に押し込められて外に出ない状態で健康だと思っている人がほとんどだと思いますが、実はカラダが悪くなるのってつらいけれど「症状が出ている」ぶんいいことだという考え方もできる。数値が出ないから健康だというのは……お客様が来たからといって出しっ放しの部屋のごみを押入に詰め込んで、開いたらそれがバーッと流れ出てきた、そんな感じだと思う。からだの外側に毒が見えていないだけなんです。

 

 現代はただでさえ食べ物も空気もよくないし、生活全般で頭が熱くなって足が冷えるという世の中になっています。頭と足の温度差は5?6℃あると言われていますが、服で上半身と足の体温を同じくらいにして、血を巡らせていくと体調がよくなっていく、体調が悪くなってしまっても症状が出ることが素晴らしいと感謝できるようになる。私は昔、出た症状に感謝するってなかなかできなかったけれども、それはいいことが起こっている印。出しちゃったら終わるから、出し切る。これが冷えとり健康法の考え方の中でもわたしがいいな、と思っている点です。

天然素材を着る、というのは冷えとりでも大切にされていますが、自然そのものを着ているようなものですし、自然が味方してくれるという感じで、オーガニックコットンは本当にありがたいですね。

 

けいこ: そう、オーガニックコットンは自分を守ってくれるものなんですよね。

メイド・イン・アーでは摘みたてのふわっふわの綿がそのまま衣服などになっているのが理想だと思っていて、製造の工程でのさまざまな化学加工などはしたくないと思ってそれをつらぬいています。そうすると、製品はシンプルになるけれど、カラダを元気にする感性は磨かれてくると思うのです。

元々人間には野生の能力や、超能力のようなものがいっぱいあったと思います。現代社会でのいろんな効率化などで縮められた能力を解放するために、本物をみなさんに使っていただきたいな、と。

 

みれい: そうですね。人間には本来そのような能力が備わっていると私も思います。そう言えば、私、おとといスマートフォンを使うのをやめたんです! 携帯電話もやめたいくらいで、本当はパソコンを使う時間をもっと減らして仕事をするにはどうしたらいいかと思っているくらい。現代社会はスマートフォンやパソコンを使うのが当たり前になっていますが、たぶん便利なものを使えば使うほど、人間がもともと持っている能力は落ちるような気がします。

天気予報を観なくても天気がわかるとか、「あ、今日はお母さんに電話してあげるほうがいいかも」と思ったら母も私と話したかった、とか「今日はこのお店に行くといいかも」と思って行ったらとても良いものがみつかったとか、そういう偶然や直感が優れていることの方が、便利な機械を使いこなすよりも、最近の私にとってはカッコイイことになっています。いろんなことに右往左往しなくなるし、カラダやココロを大切にするような生活を始めて、人生自体がどんどんよくなっているし……。

そういった自分になるきっかけが、私にとっては冷えとり健康法だったし、天然素材の服を着始めることが、もっと動物的というか野性的な人間のポテンシャルを発揮するためのきっかけになる。布ナプキンも、そういった意味のカッコよさに近づく方法だと思います。

 

けいこ: なんだか運もよくなりますよね!

 

みれい: そうそう(笑)。人間は本当に研ぎすまされていて、天然の状態に近づいていくと、本来の感覚は何でもわかるようになるのかも。食べる量も、何を食べるかについても、「今日はここに行こう」ということも本来はわかるようになる。

電話しようと思っていた人から電話がかかってきたり、会いたい人が向こうから歩いてきたりする、シンクロニシティが始まっていく楽しさ。ちょっとあやしい話みたいですけれど(笑)、誰にでもそういうポテンシャルがあって、それはカラダやココロを見つめてその声を聴いて大事にし始めると、自分のすごい部分が作動し始める。運だってよくなるわけです。現代人はある意味ボケーッと生きているんですよね。テレビをボーッと見て「ふーん、いまはそれがいいんだー」ってボーッとして。ほとんど目をつぶって生きているようなもの。

それが、パッと目が覚めて活発にカラダが目覚めるだけで、いろんな面白いことが起こり始める。布ナプキンや天然素材の服は、そういうスイッチをオンにして目を開かせてくれる一つのツールだと思っています。

 

★事前に寄せられた質問や、会場の皆さんとの質疑応答を集めた【後編】は2週間後に掲載予定です!

 

★リンク

「布ナプキンは”自分を大切にすること”の第一歩になる」

服部みれいさん×前田けいこの布ナプ対談(2011年12月)

http://www.made-in-earth.co.jp/news/mie-interview/post_67.html

 

シルクとコットン「よいものづくり」で暮らしを素直に

塩野屋・服部芳和さんとの綿×絹対談(2012年2月)

(1) http://www.made-in-earth.co.jp/news/mie-interview/20120309_shionoya.html

(2) http://www.made-in-earth.co.jp/news/mie-interview/20120309_shionoya_2.html

(3) http://www.made-in-earth.co.jp/news/mie-interview/20120309_shionoya_3.html

 

★『マーマーマガジン』オフィシャルサイト

http://murmurmagazine.com/

 

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